風呂 歴史



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風呂の歴史
温泉好きの日本人

 
 
日本人は、世界でも類を見ないお風呂好き民族のようですね。
いったいナゼなんでしょうね。

私(管理人)は、星空を見ながら露天風呂にいっぷく浸かるのが好きで、
スーパー銭湯によく行くのですが、
他人同士がふつ〜に裸の付き合いをしている我が日本人たちを、時々客観的に冷静に見て、

「猿みたいやなぁ。。」

なんて思うことがあります。(笑)

聞くところによると、その昔日本人は、
猿が気持ち良さげに温泉に浸かっているのを見てマネをして入った。
なんてゆう説もあるようですが・・・?

ご存知の通りに日本は、非常に温泉の多い火山島ですね。
昔から日本人が温泉を好んでいたということは容易に想像できますし、
それをいつしか身近に沸かしてでも入りたいと思うようになった
のも自然の成り行きではないかと思います。

ところが・・・!?

浴場というスタイルが広まってゆく最初は、お猿さんのマネなどという軽々しいものではなく、
実に厳格なものだったのです。

 

宗教的素因から生まれた日本最初の浴場


  古来より自然豊かな山々や土地、海に囲まれた日本は、
五穀豊穣の恩恵に与り、人々は自然崇拝の念を強く持っていました。
その中の一つとして、「水の力」に対して、ある種の信仰のようなものがあったと思われます。

今のように汚染された水ではなく、山々から湧き出る自然の泉水には、
いくつかの力があると考えられますね。

まず、水は、全ての生命維持に絶対不可欠な存在であり、
成長させる「生育力」があります。

また、汚れや垢を洗い落とす「浄化力」があり、

枯渇した喉を潤してくれたり、水浴などで触覚による心地よさを味わせてくれる
「清涼感を与えてくれる力」があります。

また、常に上から下へ流れ続ける「流動力」から転じて、
「運搬力」や「動力」になったりもします。

大自然があたえてくれる水の力は、考えてみるとまだまだありそうですね。

そのような水の力を昔の日本人は珍重していました。
日本の宗教的儀式に水が重用されていることからもそれがわかります。

今でも行われている
東大寺のお水取りの儀式や、
密教の灌頂の儀式、
神道における「みそぎ」などの風習に水が使われていることからも それがわかります。

特に、「みそぎ」という風習は、「THE・日本人」という感じです。

「みそぎ」とは、水によって心身を清める儀式を言いますが、
単に物質的な身体の汚れや垢を清めるだけではなく、
日常に犯してしまった間違いを水に流し、
罪や穢れ、煩悩といった宗教的な負の要因をも清める力があると信じられていたのですね。

物質的に浄化するだけではなく、精神的にも聖化する力があるとされていた神聖なる水。

実は、浴場というスタイルが日本に広まってゆく最初は、
このような神聖なる水による浄めと同じような宗教的意味合いで始まったとされています。

要するに、浴場で沐浴することによって心身を浄めるということですね。

そんなわけで、日本で最初の浴場を始めたのは、宗教施設である「お寺」でした。

当時の浴場は、湯に浸かるというものはなく蒸し風呂でした。
今でいうサウナみたいなものですね。

「なぜ湯に浸かる形式じゃないのか?」

と思ってしまいますが、大量の水や燃料が必要なため、それはなかなか難しかったらしいですね。

6世紀頃に中国から仏教が伝わってきましたが、
お寺に浴場が出来たのも、もちろん、それ以降のことですね。

8世紀頃に
「仏説温室洗浴衆僧経」
という仏教のお経が存在していたようです。

そこには、
「入浴に必要な七物(燃火、浄水、澡豆、蘇膏、淳灰、楊枝、内衣)を整えれば七病を除去し、
七福が得られる」
と記されています。

お寺では、心身を清めるという宗教的意味合いで浴場を作り、
温室洗浴が僧侶の大切な勤めとなりますが、
上記のお経のように入浴によって功徳が生まれるとあって、
庶民に対して入浴を施すことも寺院の大きな事業となったようです。

ちなみに、日本最初の浴場は東大寺の「大湯屋」と言われるもので、
度重なる火災や再建を経ており、現在のものは足利時代のものと言われています。

また、紀元700年代には、光明皇后が大和の法華寺に浴堂を建て、
千人の垢を流したという伝説があります。

いずれにしても日本の浴場の始まりが、
神道や仏教の教えと結びついた厳格な宗教的行為であったことは考えさせられるものがあります。

大自然の水の持つ浄化力を如実に実感していた日本人。
そして、心身浄化という観念から生まれた最初の浴場。

なるほど、こうして見てくると、
日本人のDNAに潔癖症が染み付いていて、お風呂好きであることもわかる気がします。

さらに、私の勝手な感覚では、
胎児の頃の胎水に浸かっていた安心感の記憶が、入浴での癒し感覚を触発しているのかな? 
なんて思うのですが、どうでしょうかねぇ???

江戸時代以降の浴場


  その後、時代を経て「銭湯」が登場したのは江戸時代になってからといいます。
宗教的なものではなく、いわゆる普通の公衆浴場ですね。

地方では、石を熱く焼いて水をかけ、その蒸気で身体を蒸らす石風呂などがあり、
都市では、「戸棚風呂」といって、
床の上に湯を入れて膝をひたす程度にし、上半身は湯気で蒸らす方式だったようです。
出入り口は引き戸で、周囲を戸で囲ってあることから「戸棚風呂」と呼ばれたようです。

ですが、この戸棚風呂は出入り口の引き戸を開閉するたびに湯気が逃げてしまうので、
後に「柘榴口」という入り口が出現します。

これは、三方は板壁で囲まれた小屋に浴槽を置き、
入り口は上部は板壁、下部は四尺ほど開いており、ここをくぐって出入りしたようです。
これで湯気が逃げるのを防いだのだとか・・・

また、慶長期(1596〜1615)の末頃には、
「据風呂」といって首まで浸かるタイプの浴槽もできたようです。
ただし、これは一人しか入れない個人用であったので、
浴場としての主流は蒸し風呂だったようですね。

「据風呂」は初期はお湯を外から組み入れて使うタイプのものだったようですが、
後に「鉄砲風呂」と呼ばれるものや「五右衛門風呂」と呼ばれる
直接火で湯を沸かすタイプのものが作られます。
現代版の家庭風呂の前身といえますかね?

一方浴場の方は、
さらに時代を経た明治初期に一変し、「改良風呂」なるものが作られます。
柘榴口はなくなり、湯釜は改良され、天井には湯気抜きが作られました。
また、洗い場もグッと広くなったようです。

ここに蒸し風呂とは違う、湯に浸かるタイプの共同浴場が生まれます。

この「改良風呂」の形式が、 さらに大正、昭和と進化を続け、
現代のスーパー銭湯にまで発展してゆくわけですね。

 



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